この度は数ある中から優秀賞という名誉ある賞に選出いただき、誠にありがとうございます。今回の写真は、茨城県の三ツ石森林公園という所で撮りました。前日から気温と湿度をチェックして狙ってはいましたが、想像以上の景色に息を呑みました。もちろん望遠でブレないように撮ってるので三脚必須の撮影でした。これからも絶景を求めて楽しく撮影に臨みたいと思います。
秋の終わりの地表を蒸気が覆う早朝。朝日の逆光がさして、木々の影がその靄の中に尾を引いている。絶景だ。こんな景色に出会ったときは、そのどこを写真として切り取るか、どこをどう絵にすれば自分の写真になるか、という勝負になる。作者の構図、色合いともに、落ち着いた絵作りは、この特別な朝を、大げさすぎず、また煩雑にならないよう、上手く品のいい日本画のように写真にしている。下界に降りてこの靄と光の中を歩いて行きたいと思いました。
この度は多くの素晴らしい作品の中から優秀賞に選出して頂きありがとうございます。昨年の佳作に引き続き、二年連続での受賞は本当に嬉しいです。この作品は電車とゲンジボタルがコラボする素敵な場所で約一時間分のホタルの光跡をコンポジットしたものです。私は風景撮影がメインで、この作品のように三脚があるからこそ撮れた作品が多々あります。今回の受賞を励みに、今後も三脚を生かして表現の幅を広げていきたいと思います。
夜の闇をいく電車と蛍の競演。蛍はコンポジットで何枚もの写真を合成していると思うが、つまり、この電車に乗っても、こんなに多くの蛍の中を行く、というわけではないだろうが、しかし、それでもそんな夢を見させてくれるのも写真の楽しいところだ。電車のヘッドライト、それに照らされて光るレールのカーブ、それから乱舞する蛍たち。三種の発光体がうまく配置され、しかし少し破調を持ち、印象的に物語を作っています。
この度は、たくさんある応募の中から私の作品を選出していただきありがとうございました。
この写真は流れ落ちる滝に朝の光が差し込むのを待ち撮影しました。
川の流れや滝は三脚を使用し長秒露光で撮影することにより肉眼では見ることのできない世界を表現できそれが写真の面白みでもあり楽しさだと思っています。
この受賞を励みに優秀賞、最優秀賞とさらに高みを目指して精進して参ります。
今年もまた素晴らしい作品群が応募されてきました。三脚使用ということで、夜間や夜明け、夕暮れ、またそうでなくても長時間露光の作品が多いわけですが、目を見張るほど美しい作品がたくさんあり、ここ数年で皆さんの写真に対する知識や技術が長足の進歩を遂げたことがよく伝わってきました。しかしそうなってくると、ただ美しいだけでは群を抜くことはできない。そこに新しい工夫や、アイデア、また深い情感などが表現された作品が上位に入選するということになって行きます。応募作品全てにそれほどの差があるわけではないと思います。小さな自分の想いや、小さなアイデア、小さな出会いを、写真を通して大きく膨らませてください。それを楽しむことができれば、みなさんに入賞のチャンスはあると思いました。
写真家・小澤忠恭
審査員講評
応募写真全体の中でも最初から異彩を放っていました。作者の、ダイナミックで面白い絵を撮りたい、という強い意欲が、この、三脚を使ってカメラを真上に向けて、自分と子供の遊びを自撮りするというアイデアを産んだわけですね。もちろん変わっているというだけではなく、適切なシャッタータイミング設定と適切な露出のおかげで、とてもいい表情と季節感溢れるいい雰囲気が撮られています。面白いアイデアと、確かな技術、そして決定的瞬間、躍動感溢れる素晴らしい作品でした。